Q.3 補強土壁工法の壁面変形

(更新日:2007年2月19日)

鋼製枠壁面材を用いた場合,ひずみにより座屈が生じた事例はありますか?
また,コンクリート壁面材を用いた場合は大丈夫なのでしょうか?

A.3 壁面変形は補強土壁特有の問題で発生頻度も非常に高いです。変形が発生すると,景観的に悪くなり,また見た者に対し不安感を与える事もあります。壁面変形で問題となる形態は,図-1に示すように壁面材により2つに分類できます。


a)コンクリート壁面材の水平変位

b)鋼製枠壁面材の垂直変位

図-1 壁面変位の形態

鋼製枠壁面材では,鉛直方向に発生する圧縮変形や座屈が生じた事例はあります。

このような圧縮変形に影響を与えるものを以下に示します。

  1. 盛土材の土性
    盛土材の圧縮沈下が大きいと、鋼製枠の剛性が小さいため同じように圧縮変形が発生します。
  2. 鋼製枠の剛性
    盛土材が同じであれば、壁面剛性が小さい程圧縮変形は発生しやすくなります。
  3. 基礎地盤の剛性
    岩やコンクリート構造物の上に築造する場合には、基礎部での沈下が発生せず地盤反力が大きくなるため、壁面材と盛土材に大きな圧縮力が作用し圧縮変形する場合が多くなります。
  4. 鋼製枠壁面材の構造
    鋼製枠壁面材には、上下の壁面材連結部を固定するものと、下方にスライドできるような構造となっているものがあります。前者の方が盛土材の圧縮沈下により連結部に大きな荷重が作用し圧縮変形が発生しやすくなります。

一方コンクリート壁面材では、水平方向に変位することが多く、変位量が大きくなると問題となり、施工をやり直す事もありますが、剛性が高いため鋼製枠のような変形はありません。ただ図-2に示すように盛土の圧縮量(沈下量)が大きいと補強材も沈下するため,壁面材と補強材との間(接続部)に大きな相対変位が発生します。その時,接続部には設計では考慮されていない応力(例えばせん断力)が作用して,接続部が破壊する危険があります。

図-2 盛土材圧縮時の連結部状況

このような現象を防ぐためには、良質な盛土材を使用し、補強土壁に定められた適切な施工を行うことが必要となります。

 

 

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