(更新日:2008年8月5日)
補強土壁工法とはどういうものか説明してください。
A.24
補強土壁工法とは,「盛土の補強土工法の1つとして,特に法面は垂直もしくは垂直に近く(1:0.5程度まで),壁面材と補強材及び盛土材からなる土留構造物」ということができる。補強土壁工法のメカニズムは,壁面材に作用する土圧力に対し,盛土材に敷設した引張り補強材の引抜き抵抗力によって釣り合いを保ち,土留め壁の効果を発揮するものである。
図-1 補強土壁工法のメカニズム概念図
以下,本工法をより理解するために色々な角度から説明することにする。
(1) 補強土工法としての補強土壁工法
土の中に土以外の部材(補強材)を敷設あるいは挿入して,土や盛土材との相互作用によって土を補強する工法を一般に「補強土工法」という。この補強土工法は,補強する対象物や形状により表-1のように分類される。
表-1 補強土工法の分類
図-2 補強土工法の分類
(2) 擁壁としての補強土壁工法
擁壁は主要部材や形状,力学的メカニズムなどにより様々に分類されるが,設計方法により分類すると,「コンクリート擁壁」,「補強土擁壁」,「その他の特殊な擁壁」に大別される。
「コンクリート擁壁」には,従来からあるブロック積擁壁,重力式擁壁,逆T型擁壁等がある。
「補強土擁壁」は補強土壁工法と同義語として使用されている。
「その他特殊な擁壁」には,山留め式擁壁,深層杭式擁壁,繊維補強土擁壁,軽量材による土圧低減工法等がある。
(3) 構造部材からみた補強土壁工法
補強土壁工法は,「壁面材」,「補強材」,「盛土材」を主要部材とした土留め構造物である。壁面勾配が補強土壁工法よりも緩い補強盛土工法の中にも,「補強材」「盛土材」とともに,「壁面材」が必要なものがあるが,壁面勾配が1:1.0よりも緩くなると通常,壁面材は必要でない。
補強土壁工法とは,壁面材,補強材,及び盛土材を主要部材とした擁壁の1つです。
一口に補強土壁工法といいましても,数多くの種類(30工法程度)があり,各々の工法が持つ特性も異なっています。
さらに設計法についても統一したものがなく,各工法により異なった手法を採用しているのが現状です。
このような状況において,現地に適した補強土壁工法を選定するためには,各工法の特性と現場における各種条件を整理して,十分検討する必要があります。(参考:工法選定の問題点と正しい選定法)
弊社では,各工法で同一の条件を用いた設計計算を基に,経済性だけでなく,安定性や耐久性についても充分に配慮した選定を行なっております。
公正公平な比較検討を行なうことにより,コンプライアンスに対応した成果品をお届けいたします。
【取扱工法】 テールアルメ,スーパーテールアルメ,多数アンカー,TUSS,アデムウォール,RRR,ジオパネル,ジオブロック,レコウォール,緑化テールアルメ,ワイヤーウォール,テンサー,アデム,E-グリッド,セルフォース,コスモグリッド,テンロン等
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