(更新日:2009年8月31日)
岩ずり盛土材を使用した場合の締固め管理の方法について教えてください。
A.45
岩ずり盛土材の場合は,粒径が大きいために一般的によく実施されている砂置換法による締固め管理はできない。したがって,岩ずり盛土材の締固め管理は試験施工,または過去の事例等により決定した施工法で規定する,いわゆる「工法規定方式」で管理する。この方式は1つの決まった岩ずり盛土材に対するものであるので,実施工においては材料の品質が変化した場合には,その度,施工法を定める必要がある。
岩ずり盛土材における締固め管理のための施工法を決定する試験施工は次の要領で行う。
写真-1 岩ずり盛土材
a) 岩ずり盛土材の最大粒径により施工層厚の決定
岩ずり盛土材の施工層厚は一般に最大粒径の1~2倍を目安にしている。一方,補強土壁では補強材が鉛直方向にある間隔で敷設されている。上記の条件を満足し,かつ施工性を考慮して施工層厚を決定する。
例えば最大粒径が30cmで,補強材の鉛直間隔が75cmとすると,施工層厚を37.5cm(37.5cm/30cm=1.25倍,75cm/37.5cm=2層)と決定できる。
写真-2 試験盛土の造成状況
b) 施工層厚より締固め機械の決定
岩ずり盛土材の締固めには,振動ローラが最も適している。しかし締固め機種の選定が盛土の仕上がり品質を大きく左右するので,表1に示す機種を用いることを標準とする。
表1 岩ずり盛土材に用いる締固め機械
一層当りの仕上り厚さ | 締固め機種 | 備考 |
30cm以下 | 振動ローラが50kN以上(ただし振動ローラが適さない材料についてはタイヤローラ150kN以上) | 振動軸が二軸のものについては,公称起振力を一軸当りに換算して評価すること |
30~60cm | 振動ローラ130kN以上 |
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写真-3 振動ローラ | 写真-4 タイヤローラ |
c) 谷部での施工
補強土壁は深い谷部での施工も多く,施工当初,振動ローラを現地に搬入できず,やむを得ずバックホウで締固めを行う場合がある。しかしながら,過去に行った試験盛土の計測結果より,バックホウによる締固め沈下量は振動ローラに比べてバラツキが大きく,均一な締固めができていないことが分かっている。したがってやむを得ずバックホウで締固めをする場合には,できるだけ入念な施工が要求される。
d) 締固め回数の決定
締固め回数は,施工層厚に適した締固め機械を用いた試験盛土で,締固め沈下量がほとんど0となる回数で決定する。通常は6~8回程度で決定している場合が覆い。
日常における締固め管理は,上記の試験施工で決定した施工法で規定し,施工層厚や締固め回数を管理する。締固め回数の管理は締固め機械に取付けたタコメーター(回転速度計)やタスクメーター(稼動記録計)を用いて,1日当りの施工量から割り出された稼働時間や走行距離により行うか,締固め回数ごとの写真により管理するのが一般的である。
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