(更新日:2019年5月28日)
盛土の施工に当たっては,想定する作用に対し,盛土および基礎地盤の安定性を照査することを原則とする。ただし,既往の経験・実積に基づく仕様に基づいて設計を行えばこれを省略してよい。盛土の安定性の照査を行う盛土の条件を表-1に示す。
表-1 土質と盛土の構成部分に応じた締固め機種
条件 | 判断基準 | 備考 | |
盛 土 自 体 の 条 件 |
盛土高さ・勾配 | 盛土高・のり面勾配が表-2に示す標準値を超える場合 | |
盛土材料 | 盛土材料が泥土等の表-2に該当しないような特殊土からなる場合 | ||
盛 土 周 辺 の 地 盤 条 件 |
基礎地盤 | 盛土の基礎地盤が軟弱地盤や地すべり地のように不安定な場合 | 「道路土工-軟弱地盤対策工指針」および「道路土工-切土工・斜面安定工指針」を参照する。 |
湧水 | 降雨や浸透水の作用を受けやすい場合 | ただし,排水対策を十分に行い,表-2に示す標準のり面勾配の範囲内であれば安定性の検討を省略することができる。 | |
水際の盛土 | 盛土のり面が常時および洪水時等に冠水したりのり尻付近が侵食されるおそれがある場合 |
表-1に示すように,盛土および盛土周辺地盤の条件が以下のいずれかに該当する場合には,常時の作用に対して,さらには必要に応じて降雨作用および地震動の作用に対する安定性の照査を行い,盛土構造(盛土材料の使用区分等),地下排水工,のり面勾配および保護工,締固め管理基準値を検討するとともに,必要に応じて地盤対策を検討する。また,次の条件にいずれも該当しない,あるいは該当しても対策等によりその不安定要因(条件)に対処できる場合には,表-2に示す標準のり面勾配を適用することができる。
(1) 盛土周辺の地盤条件
(2)盛土自体の条件
表-2 盛土材料および盛土高に対する標準のり面勾配の目安
盛土材料 | 盛土高(m) | 勾配 | 適用 |
粒度のよい砂(S),礫および 細粒分混じり礫(G) |
5m以下 | 1:1.5~1:1.8 | 基礎地盤の支持力が十分にあり,浸食の影響がなく,締固め基準値を満足する盛土の適用する。 ( )の統一分類は代表的なものを参考に示したものである。 標準のり面勾配の範囲外の場合は安定計算を行う。 |
5~15m | 1:1.8~1:2.0 | ||
粒度の悪い砂(SG) | 10m以下 | 1:1.8~1:2.0 | |
岩塊(ずりを含む) | 10m以下 | 1:1.5~1:1.8 | |
10~20m | 1:1.8~1:2.0 | ||
砂質土(SF),硬い粘質土,硬い粘土(洪積 層の硬い粘質土,粘土,関東ローム等) |
5m以下 | 1:1.5~1:1.8 | |
5~10m | 1:1.8~1:2.0 | ||
火山灰質粘性土(Ⅴ) | 5m以下 | 1:1.8~1:2.0 |
参考文献
・社団法人 日本道路協会:道路土工 盛土工指針(平成22年度版),pp102-106,2010.4
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