(更新日:2017年2月28日)
(『道路土工 盛土工指針(平成22年度版)』に記載されている盛土の要求性能の用語解説)
盛土の設計に当っては,原則として要求性能に応じて限界状態を設定し,想定する作用に対する盛土の状態が限界状態を超えないことを照査し,前提とする盛土の要求性能を実現できる施工,品質管理・維持管理の条件を定めなければならない。
盛土の要求性能は,一般的に盛土の要求性能は,表-1を目安とするのがよい。
表-1 盛土の要求性能の例
また,盛土の要求性能に対する限界状態と照査項目を表-2に示す。
表-2 盛土の要求性能に対する限界状態と照査項目
要求性能 | 盛土の限界状態 | 構成要素 | 構成要素の限界状態 | 照査項目 | 照査手法 |
性能1 | 想定する作用によって生じる盛土の変形・損傷が盛土の機能を確保でき得る限界の状態 | 基礎地盤 | 基礎地盤の力学特性に大きな変化が生じず,盛土・路面から要求される変位にとどまる限界の状態 | 変形 | 変形照査 |
安定 | 安定照査 | ||||
盛土 | 盛土の力学特性に大きな変化が生じず,かつ路面から要求される変位にとどまる限界の状態 | 変形 | 変形照査 | ||
安定 | 安定照査 | ||||
性能2 | 想定する作用によって生じる盛土の変形・損傷が修復を容易に行い得る限界の状態 | 基礎地盤 | 復旧に支障となるような過大な変形や損傷が生じない限界の状態 | 変形 | 変形照査 |
盛土 | 損傷の修復を容易に行い得る限界 | 変形 | 変形照査 | ||
性能3 | 想定する作用によって生じる盛土の変形・損傷が隣接する施設等への甚大な影響を防止し得る限界の状態 | 基礎地盤 | 隣接する施設へ甚大な影響を与えるような過大な変形や損傷が生じない限界の状態 | 変形 | 変形照査 |
盛土 | 隣接する施設へ甚大な影響を与えるような過大な変形や損傷が生じない限界の状態 | 変形 | 変形照査 |
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