地下排水工
（更新日：2018年10月15日）
地下排水工は，盛土および路盤内の地下水位を低下させるため，周辺地山からの湧水が盛土内に浸透しないよう排除するとともに，路肩や法面からの浸透水をすみやかに排除することを目的とした排水構造物であり，湧水の状態，地形，盛土材料および地山の土質に応じて，適切な構造としなければならない。
特に，盛土の崩壊は水によるものが非常に多い。地下排水工は，盛土の安定を保つために非常に重要であることを認識しておく必要がある。
（１）地下排水工の留意点
- 道路隣接地を含む原地形における表面水・地下水の状況を把握するとともに，盛土を構築した後の流況を適切に予測すること。
- 地盤からの湧水は，施工中にはじめて確認されることが多いため，施工途中や降雨後の観察が重要であり，その結果に応じて適宜，計画を修正していくこと。
- 将来の機能低下に備え，地下水を１箇所に集中させず，分散して排水するよう配慮すること。
（２）地下排水工の種類
地下排水工の種類を表－1に示す。
表－1 地下排水工の種類
| 排水工の種類 | 機能・材料の特性・構造 | |
| 地下排水溝 | 機能：盛土内の浸透水の排除 材料：透水性が高くかつ粒配合が良い材料
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| 水平排水層 | 機能：盛土内の浸透水の排除 材料：透水性が高くかつ粒配合が良い材料
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| 基盤排水層 | 機能：地山から盛土への水の浸透防止 材料：透水性が高くかつ粒配合が良い材料
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| 法尻工 (ふとんかご･じゃかご) |
機能：盛土内の浸透水の排除および法面の崩壊防止 材料：岩塊等の透水性が高い材料
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参考文献
・社団法人 日本道路協会：道路土工 盛土工指針(平成22年度版)，pp154-167，2010.4
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