盛土材の締固め管理(補強土壁における盛土材の締固め管理)

(更新日:2016年8月9日)

盛土材の締固めは,補強材との引抜き抵抗力を確保し,安定性の高い補強土壁を施工する上で非常に重要である。補強土壁では補強材の敷設高さに合わせて締固めが行われるため,通常の盛土に比べて仕上がり層厚は必然的に管理された状態となる。締固め規定には,表-1に示すような方式があり,工事の性格,規模,土質条件など現場の状況を考慮した上でいずれかを選択する。

 

表-1 盛土材の締固め規定

方式 概要 具体的方法
品質規定方式 盛土に必要な品質を仕様書に明示し,締固めの方法については施工者にゆだねる方式 ・基準試験の最大乾燥密度,最適含水比を利用して,締固め度で規定する方法
・空気間げき率,又は飽和度を施工含水比で規定する方法
・締固めた土の強度,変形特性を規定する方法
工法規定方式 盛土の締固めにあたって,使用する締固め機械の機種,締固め回数などの工法そのものを仕様書に規定する方式 試験盛土により,盛土層厚,締固め機械の機種,
締固め回数を決定する
※工法推奨・品質規定の方式
 厳密な意味で品質のみを規定している仕様書は見られない。具体的には,締固め後の品質と,締固め後の一層の仕上がり厚さなどと組み合わせて規定し,主な検査対象としては締固め後の品質としている。

 

一般的に,土質材料では品質規定方式を,岩石質材料では工法滴定方式を採用する場合が多い。

 

(1) 補強土壁工の盛土材に土質材料を用いる場合

補強土壁工の盛土材に土質材料を用いる場合における締固め品質の規定や管理基準値の目安は,「道路土工 盛土工指針」の路床の締固め(表-2)を参考にするとよい。

 

表-2 締固め管理基準値の目安【路床および構造物との取付け部】

施工部位 仕上がり厚さ 土砂区分 管理基準値 施工含水比
締固め度Dc(%) 空気間隙率νa(%)
路床 20cm以下 粘性土 8以下 最適含水比
付近
砂質土 95以上(A,B法)
90以上(C,D,E法)
構造物隣接部 20~30cm 粘性土 8以下
砂質土 95以上(A,B法)
90以上(C,D,E法)
※補強土壁工の場合,JIS A 1210のA,B法による最大乾燥密度の95%以上もしくは,
  C,D,E法による最大乾燥密度の90%以上。

 

(2) 補強土壁工の盛土材に岩石質材料を用いる場合

補強土壁の盛土材に岩石質材料を用いる場合,岩石質材料は粒径が大きいため,土質材料とは異なった施工法および施工管理法を採用することとなる。岩石質材料の場合,砂置換法による密度管理は不可能であるので,試験盛土を実施したうえで,転圧機械・締固め厚さ・転圧回数を規定した「工法規定方式」で管理する必要がある。また,締固め機械としては一層当りの仕上がり厚さに応じた起振力を有する振動ローラーを用いる場合が多い。盛土材に岩石質材料を用いる場合の締固め機械の例を表-3に示す。

 

表-3 岩石質材料に用いる締固め機械(参考)

一層当りの仕上がり厚さ 締固め機械(起振力表示)
30cm以下 振動ローラ― 50kN以上
30~60cm 振動ローラ―130kN以上
60~100cm 振動ローラ―200kN以上

 

 

 

 

facebookページ更新中です。いいね!で最新の補強土情報をお届けします。

 


弊社では、補強土壁工法の断面検討、比較検討、詳細設計など承っております。

見積もりや業務依頼など、お気軽にお問い合わせください。

 

補強土壁と基礎地盤対策と切土斜面対策を一括で検討したい場合など、幅広い検討ができます。ご相談ください。

 

補強土壁工法形式比較検討業務のご案内

公正公平な比較検討 コンプライアンス対応 補強土壁工法形式比較検討業務

 

補強土壁工法とは,壁面材,補強材,及び盛土材を主要部材とした擁壁の1つです。

一口に補強土壁工法といいましても,数多くの種類(30工法程度)があり,各々の工法が持つ特性も異なっています。

さらに設計法についても統一したものがなく,各工法により異なった手法を採用しているのが現状です。

このような状況において,現地に適した補強土壁工法を選定するためには,各工法の特性と現場における各種条件を整理して,十分検討する必要があります。(参考:工法選定の問題点と正しい選定法

弊社では,各工法で同一の条件を用いた設計計算を基に,経済性だけでなく,安定性や耐久性についても充分に配慮した選定を行なっております。

公正公平な比較検討を行なうことにより,コンプライアンスに対応した成果品をお届けいたします。

【取扱工法】 テールアルメスーパーテールアルメ多数アンカーTUSSアデムウォールRRRジオパネルジオブロックレコウォール緑化テールアルメワイヤーウォールテンサーアデムE-グリッドセルフォースコスモグリッドテンロン

成果品の一例

成果品一式

・ 補強土壁工法比較表(A3版)

・ 各工法ごとの横断面図(A3版)

・ 補強土壁工法形式比較検討書(A4版)

・ 各工法ごとの断面設計計算書(A4版)

・ 各工法ごとの概算工事費計算書(A4版)

工法比較表

 

見積依頼・業務依頼・お問合せはこちら

他にも補強土壁と軽量盛土のあらゆるご提案ができます。

検討条件により別途お見積もりさせていただきます。

 

業務手順

工法選定条件確認

比較形式の選定

工法の絞込み
選定条件と工法特性により,工法を絞込みます。

計算図面工事費算出
工法の設計計算,横断面図を作成し,工事費を算出します。

比較表作成
あらゆる項目に対して検討し,比較表を作成します。

工法選定・検討書作成
最終的な工法を選定し,検討書を作成します。

成果品の送付

 

設計見積もり・業務依頼・お問合せ

設計業務の見積り・業務依頼お待ちしております。お気軽にお問合せください。電話番号06-6536-6711ホームページを見たと一言お伝えください。

メールフォーム

必須種別

セールスや勧誘は一切お断り致します。
必須会社名
部署名
役職名
必須ご担当者名
 (姓)  (名)
必須フリガナ
(セイ) (メイ)
必須ご住所
(例:5500005)
 
 (例:大阪府大阪市西区西本町1-6-6カーニープレイス西本町ビル6F)
必須メールアドレス

必須電話番号
FAX番号
お問合せ内容
工法名   種別
アンケート
必須Q1.設計ではどのような実務を担当されていますか?

必須Q2.弊社をお知りになったきっかけを教えてください。

必須Q3.補強土壁の設計業務の頻度はどの程度ですか?
Q4.補強土壁設計において何が一番知りたいですか?
必須Q5.弊社の支援業務で軽量盛土,斜面補強,地盤技術業務があるのをご存知でしょうか?

コメント
必須Q6.ご依頼主様の年代を教えてください。
Q7.よろしければお客様のご意見・ご感想をお聞かせください。
ご請求いただく資料の用途,こんな資料があればなどの要望,ホームページの印象など,どんなことでも結構です。
カレッジREECOMへの同時入会(無料)

カレッジREECOMとは
  共に補強土について学びませんか?
定期的に情報をお届けいたします。
<ご入会特典>
・「REECOMテキスト」とを定期的に無料送付
・ 会員ページでバックナンバーの閲覧

 

 

 

 

お問合せ先

他にも補強土壁,軽量盛土,斜面補強,地盤技術のあらゆるご提案ができます。

検討条件により別途お見積もりさせていただきますので是非お問合せください。

TEL: 06-6536-6711 / FAX: 06-6536-6713 設計部宛

 

技術資料無料配布

補強土壁・軽量盛土工法技術資料ファイル
「補強土壁・軽量盛土工法技術資料ファイル」無料配布中!
技術資料と会社案内を1冊のファイルにまとめ,お手元に置いて頂きやすいようにしました。R5年7月会社案内カタログ刷新!きっと業務のお役に立つと思います。

公正公平な比較検討
補強土壁工法選定業務
軽量盛土工法選定業務
Dr.小川の相談窓口

書籍のご案内

カレッジREECOM
カレッジREECOMは技術の公平な視点を共有・育む場です。皆様の問題解決,リスク回避のために是非ご入会ください。
REECOMのfacebookページ

会社案内

お問合せ/資料請求

業務内容

活動報告

技術情報

その他

4083602

補強土エンジニアリング > 技術情報 > 関連用語解説 > 補強土壁(補強盛土) > 盛土材の締固め管理