(更新日:2020年10月5日)
(1) 表層排水工法とは
盛土施工前の地盤にトレンチを掘削して地表水を排除し、同時に地盤表層部の含水比を低下させ、施工機械のトラフィカビリティを確保するものである。
(2) 設計・施工上の留意点
表層排水工法を計画する場合には、トラフィカビリティーを確保できるようにトレンチの配置構造等を設定しなければならない。また、引続き地下排水工として利用する場合は、現場の地形や盛土の施工方法等を考慮し全体の排水に支障のないような設置間隔や配置および構造等を検討することが重要である。
① トレンチの配置
トレンチの配置の設定に当たっては、排水が順調に行われるように地形や土質を十分考慮しなければならない。
② トレンチの構造
トレンチは一般に素掘りで幅0.5~1.0m、深さ0.5~1.0m程度とする。盛土に先立って、トレンチは良質の砂または砂礫等で埋め戻し、地下排水溝とするのが望ましい。また、トレンチに有孔管等を埋設する場合は、フィルター材で保護する必要がある。
図-1 トレンチの配置例
(3) 品質および施工管理
トレンチは、軟弱層表層部のトラフィカビリティー改善効果が得られるよう計画された配置や構造となるよう確実に施工するととともに、表面水の流下能力が低下しないよう適切な管理を行う。トレンチの施工に当たっては、所定の断面積や勾配を満足できるように、適切な手順と方法を設定する必要がある。
表層排水工法では、出来形管理として適切な頻度で掘削範囲や基準高等の確認を行う。
(4) 効果の確認
ラフィカビリティーの改善効果の確認は、施工機械の走行性を直接確認するほか、コーン貫入試験等を行ってもよい。所要のトラフィカビリティーが確保されていないと判断された場合は、トレンチの増設を検討する。
参考文献
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補強土壁工法とは,壁面材,補強材,及び盛土材を主要部材とした擁壁の1つです。
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