(更新日:2021年1月25日)
(1) 荷重軽減工法とは
荷重軽減工法とは,土と比べて軽量な材料で盛土を施工することにより,地盤や構造物にかかる荷重を軽減するもので,全沈下量の低減,安定確保および変形対策を目的として施工される。一般に,軽量盛土の価格は土のそれと比べて高価であるが,周辺地盤への影響が特に懸念される場合や橋台の側方移動対策等の特殊な条件下では有効な工法である。
(2) 荷重軽減工法の適用
荷重低減工法の適用に当たっては,必要とされる軽量化の程度,範囲を十分に検討し,適切な軽量材料を選定するとともに,他の軟弱地盤対策工法との比較検討を実施し採用を決定する。
(3) 荷重軽減工法の種類
荷重軽減工法の種類は,軽量材を用いる軽量盛土工法とカルバート工法に分類される。主な軽量材の種類と単位体積重量を表-1に示す。
表-1 主な軽量材の種類と単位体積重量
軽量材の種類 | 単位体積重量 (kN/m3) |
軽量材の自硬・自立性 | 特徴 | |
自硬・自立 するもの |
自硬・自立 しないもの |
|||
発泡スチロールブロック | 0.12~0.3 | 〇 | 合成樹脂発泡体, 超軽量性 |
|
発泡ウレタン | 0.3~0.4 | 〇 | 形状の可変性, 自硬性 |
|
ガラス発泡軽量資材 (スーパーソル) |
4 程度 | 〇 | 廃ガラスびんから製造 | |
気泡混合軽量土 | 5~12 程度 | 〇 | 密度調整可,流動性, 自硬性,発生土利用可 |
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発泡ビーズ混合軽量土 | 7 程度以上 | 〇 | 密度調整可,発生土利用可 土に近い締固め・変形特性 |
|
水砕スラグ等 | 10~15 程度 | 〇 | 粒状性, 自硬性はあるが自立性なし |
|
火山灰土 | 12~15 | 〇 | 天然材料(しらす等) | |
石炭灰 (クリンカアッシュ) |
13 程度 | 〇 | 火力発電所の副産物 透水性高い |
|
水砕スラグ | 14 程度 | 〇 | 製鉄所の副産物 水硬性 |
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コンクリート二次製品 | 4 程度 | 〇 | プレキャストコンクリート, 軽量性,空隙率が高い |
参考文献
・団法人 日本道路協会:道路土工 軟弱地盤対策工指針(平成24年度版),pp333~334,2012.7
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