構造物による対策工法

(更新日:2021年3月22日)

(1) 構造物による対策工法

構造物による対策工法は、施工中の安定性の確保のために押さえ盛土を設置する工法や、地盤中に構造物を打設ないし造成する工法などがある。

 

(2) 種類

構造物による対策工法には、以下の工法がある。

 

① 押え盛土工法

施工中の盛土が所要の安全率を得られない場合、盛土のり先に小規模な盛土(押え盛土)を行って、安定性を確保する工法。   盛土敷幅が著しく増すので、盛土のり面勾配を緩くした場合と同様の効果が期待できる。

図-1 押え盛土工法の例

図-1 押え盛土工法の例

 

② 地中連続壁工法

安定液を用いて掘削壁面の崩壊を防ぎながら地下に壁状の溝孔を掘削して、場所打ち鉄筋コンクリート壁等を構築する工法。

通常は、掘削時の土留め壁や構造物の基礎として用いられるが、軟弱地盤対策として、液状化対策として施工されることがある。

 

③ 矢板工法

盛土の側方の地盤に矢板を打設して、本体盛土のすべり破壊を防止するとともに、地盤の側方変形を減じて盛土の安定を図る工法。この他、盛土荷重の遮断により周辺地盤の変形を防止する目的でも施工される。矢板工法は、自立式とタイロッド方式に分類される。

図-2 矢板工法(タイロッド方式)の例

図-2 矢板工法(タイロッド方式)の例

 

④ 杭工法

盛土等の荷重を、杭を介して基層や深層に伝えることによって土工構造物の安定と沈下の抑制を図る工法。全沈下量の低減、すべり抵抗の増加、応力軽減による変形抑制および液状化被害の軽減を目的として施工される。

図-3 杭工法の種類

図-3 杭工法の種類

 

 

参考文献

 

 

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一口に補強土壁工法といいましても,数多くの種類(30工法程度)があり,各々の工法が持つ特性も異なっています。

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