(更新日:2021年3月1日)
(1) 掘削置換工法とは
掘削置換工法とは,軟弱層の全面あるいは一部を掘削し,良質土で置換えすることで,全沈下量の低減,安定の確保,変形対策および液状化防止を目的として施工される。
(2) 適用
掘削置換工法は軟弱層が比較的浅く,必要な置換土が容易に得られ,かつ短期間に軟弱層を処理しようとする場合に適する。掘削置換箇所は目的により異なり,沈下対策の場合は主として道路面下の軟弱層が対象となり,安定対策の場合は盛土のり面下の軟弱層が対象となる。
一般に置換材としては,水浸によってもせん断強度が低下しにくい粗粒土を用いる。なお,排水して施工する場合には,必ずしも粗粒土でなくてもよいが,十分な締固めを行う必要がある。
(3) 種類
掘削置換工法は,軟弱層の分布形態と掘削箇所の関係より,以下に分けられる。
① 全面掘削置換工法
盛土敷全幅に渡って軟弱層の対策を必要としない土層まで掘削し,良質土で置換する工法。軟弱層が3m以下と浅く,かつ盛土を短期的に完成させようとする場合に適する。
② 部分掘削置換工法
擁壁やカルバートの構造物の基礎面下のみを部分的に掘削置換する工法。
軟弱地盤は一般に表層が最も軟弱であり,安定の確保や沈下量を大幅に減少させるため,表層の部分のみを掘削置換する方法も用いられている。
(4) 施工
軟弱地盤では地下水が高く,しかも地表の支持力が小さいので,掘削運搬機械を直接現場に搬入することは極めて困難である。したがって,掘削にはバックホウ,ドラグライン,クラムシェル等の機械を用いるのが一般的であり,サンドポンプなどの浚渫機械を用いることもある。
掘削にドラグラインを用いて掘削土の搬出,良質材の搬入,盛土の敷均しおよび締固めを行っている例を図-1に示す。
図-1 掘削置換工法の施工例
参考文献
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補強土壁工法とは,壁面材,補強材,及び盛土材を主要部材とした擁壁の1つです。
一口に補強土壁工法といいましても,数多くの種類(30工法程度)があり,各々の工法が持つ特性も異なっています。
さらに設計法についても統一したものがなく,各工法により異なった手法を採用しているのが現状です。
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