(更新日:2021年6月22日)
(1) 静的圧入締固め工法とは
静的圧入締固め工法とは,砂質土地盤の液状化防止を目的として,図-1に示すように極めて流動性の低い注入材(ソイルモルタル)等を地盤中に強制的に圧入し,固化杭を造成して地盤を締固め,密度を増加させる工法である。
静的圧入締固め工法には,以下のような特徴がある。
①振動エネルギーを用いる工法と比べて,周辺地盤や構造物への変位の影響が少ない。
②振動エネルギーを用いる工法と比べて,振動や騒音が極めて小さい。
③設備がコンパクトで狭い箇所,高さ制限のある箇所でも施工が可能である。
④注入を鉛直だけでなく斜め方向に施工することも可能である。
静的圧入締固め工法の適用に当たっては,土構造物の安定性を確保できるよう改良率,改良範囲および圧入間隔等を適切に設定しなければならない。
図-1 静的圧入締固め工法の模式図
(2) 設計
設計では,改良後に必要なN値を設定して,必要な改良率を求める。改良率の算定は,SCP工法の設計法に準じる。実際の施工では,地盤中における固化杭の形状はいびつな球根状となるが,円柱状の杭と仮定し,平均の杭径を「換算改良径」とし,SCP工法と同様に,改良対象土量に対する固化杭量(注入量)の比率である改良率を定める。この改良率に応じて注入量(換算改良径)と打設間隔(改良間隔)を設定する。標準的には,換算改良径を0.4m~0.8m,打設間隔を1m~2m程度の範囲としているが,通常は試験施工によって改良仕様を決める。改良効果は,地盤の細粒分含有量に大きく影響されるため十分留意する必要がある。
(3) 施工上の留意点
①改良範囲に近接して構造物がある場合は,注入材や注入充填された地盤の膨張および土中の間隙水圧の上昇等により,変形・変状を生じることもあり,注入圧力,注入量の管理並びに周辺構造物の変状に注意する必要がある。
②注入材が注入範囲外に流出すると,地下水の汚染等周辺環境への影響を及ぼすこともあるので,地下水および公共用水域等の水質監視を工事前,工事中および工事後に適時行う必要がある。
参考文献
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補強土壁工法とは,壁面材,補強材,及び盛土材を主要部材とした擁壁の1つです。
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