(更新日:2016年4月19日)
補強斜面の計画安全率は,対象斜面が永久または仮設かということ以外に,のり面の重要度や周辺の構造物との関係を総合的に判断して決定される。
永久斜面の計画安全率は,Fs≧1.20,1.25,1.50など基準書によって異なる。ここで,東日本高速道路㈱他:切土補強土工設計・施工要領の例では,計画安全率を次のように規定している。
永久斜面 計画安全率 … | Fs≧1.20 | |
仮設斜面 計画安全率 … | 掘削開始~最下段の補強材配置まで | Fs≧1.05 |
最下段補強材設置後の掘削完了~埋戻前までの存置期間 | Fs≧1.10 |
ここで,存置期間は,これまでの考えを取り入れ2年未満とする。ただし,仮設であっても仮設状態が2年以上の長期に及ぶ場合は,設計者の判断で永久の安全率を使うことができる。
以上のように,斜面の計画安全率は,永久斜面や仮設斜面および基準書によって異なるので注意が必要である。
参考文献
・東日本高速道路㈱他:切土補強土工設計・施工要領,2007.1,p32
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