(更新日:2019年2月4日)
(1) 補強材の種類
切土補強土工に用いる補強材は,異形棒鋼およびそれと同等以上の性能を有する材料を用いることとする。切土補強土工に用いられている補強材の材質,形状による分類を図-1に示す。このうちで,一般的には異形棒鋼が用いられている。
図-1 補強材の材質,形状による分類
(2) 棒鋼の種類
補強材の頭部をナットで定着する場合は,異形棒鋼にねじ切り加工するか,ネジ節棒鋼を用いるものとする。補強材の径は補強材力から求めるが,施工時のたわみや,考えている削孔機で削孔できる径を考慮して,D19以上となるようにする。表-1に,棒鋼の寸法諸元と耐力を示す。
表-1 棒鋼の寸法諸元と耐力
ボルトの種類 | 材質 | 降伏点 N/mm2 |
引張強度 N/mm2 |
ボルト 呼び径 |
公称径 mm |
単位重量 N/m |
異形棒鋼 | SD345 | 345 以上 | 490 以上 | D19 | 19.1 | 22.1 |
D22 | 22.2 | 29.8 | ||||
D25 | 25.4 | 39.0 | ||||
ネジ節棒鋼 | SD345 | 345 以上 | 490 以上 | D19 | 19.1 | 22.1 |
D22 | 22.2 | 29.8 | ||||
D25 | 25.4 | 39.0 | ||||
ロックボルト | STD490 | 490 以上 | 580 以上 | TD24 | 23.8 | 34.3 |
自穿孔ボルト | S45C | 450 以上 | 560 以上 | 28.5 | 28.5 | 33.3 |
(3) 連続
連続繊維補強材は,地山が化学的に腐食性がある場合,大きな電食の恐れがある場合や,将来掘削などの障害にならないようにしたい場合などに使用されることもある。しかし,鋼材による補強材とはその性質が異なるので,その強度や注入材との周面摩擦抵抗などの検討が必要である。
参考文献
・東日本高速道路㈱他:切土補強土工法設計・施工要領,2007.1,pp52-53
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