(更新日:2016年2月24日)
切土補強土工およびグラウンドアンカー工において,補強材と地山の間の周面摩擦抵抗については,事前に引抜き試験を行って決定することが好ましい。しかしながら,実際に設計計画段階において引抜き試験が実施されるケースは少ない。したがって多くの場合,地盤別の推定値や近くの同様な地盤で採用された実績値を設計に採用することが多い。切土補強土工およびグラウンドアンカー工の基準書においては,極限周面摩擦抵抗の推定値を下記のように定めている。
表-1 切土補強土工設計に用いる極限周面摩擦抵抗の推定値
表-2 グラウンドアンカー設計に用いる極限周面摩擦抵抗の推定値
参考文献
・東日本高速道路㈱他:切土補強土工設計・施工要領,pp.31~33,2007.1
・公益社団法人 地盤工学会:グラウンドアンカー設計・施工基準,同解説,pp.76~78,2012.5
ここで,グラウンドアンカーよりも切土補強土工のほうが極限周面摩擦抵抗の推定値が低いのは,グラウンドアンカー工のグラウト材注入は加圧注入によって行うが,切土補強土工は無加圧状態で施工されることが多く,加圧の有無によって発揮される摩擦抵抗の効果が異なるためである。
ただし,切土補強土工においてグラウト材を加圧注入する工法も一部存在する。その場合は,表-2の値を用いて設計を行っている場合が多い。
弊社では、補強土壁工法の断面検討、比較検討、詳細設計など承っております。
補強土壁工法とは,壁面材,補強材,及び盛土材を主要部材とした擁壁の1つです。
一口に補強土壁工法といいましても,数多くの種類(30工法程度)があり,各々の工法が持つ特性も異なっています。
さらに設計法についても統一したものがなく,各工法により異なった手法を採用しているのが現状です。
このような状況において,現地に適した補強土壁工法を選定するためには,各工法の特性と現場における各種条件を整理して,十分検討する必要があります。(参考:工法選定の問題点と正しい選定法)
弊社では,各工法で同一の条件を用いた設計計算を基に,経済性だけでなく,安定性や耐久性についても充分に配慮した選定を行なっております。
公正公平な比較検討を行なうことにより,コンプライアンスに対応した成果品をお届けいたします。
【取扱工法】 テールアルメ,スーパーテールアルメ,多数アンカー,TUSS,アデムウォール,RRR,ジオパネル,ジオブロック,レコウォール,緑化テールアルメ,ワイヤーウォール,テンサー,アデム,E-グリッド,セルフォース,コスモグリッド,テンロン等
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