(更新日:2018年6月26日)
切土補強土工の補強材配置における経験的手法は,崩壊対策として標準勾配にて切土をしたときに,深さ2m程度の浅い崩壊または緩んだ土塊の崩落が予想される場合に適用できるものである。
(関連用語:経験的手法(切土補強土工 補強材配置)も参照ください。)
図-1 急傾斜地の崩壊部の崩壊深さ
ここで,図-1に示す急傾斜地の崩壊部の崩壊深さと頻度の関係を見ると,崩壊の約80%が崩壊深さ2m以下で生じており,比較的短い補強材で大部分の崩壊を防ぐことができることを意味している。また,このような深さ2m程度の崩壊においては,過去の施工事例の配置と比べて大きな差が無いため,特別な計算を行うことなく経験的に定めることができるとしたものである。
経験的手法では,崩壊深さが1m程度であると予想される場合の補強材長は2m,崩壊深さが2mであると予想される場合の補強材長は3mを目安としているが,これは図-1の統計が根拠となっている。
参考文献
・東日本高速道路㈱他:切土補強土工法設計・施工要領,2007.1,p44,86
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